2013年10月1日火曜日

MIHO MUSEUM 『朱漆「根来」-中世に咲いた華』展


ヤバイです、スゴイです、この展覧会っ(※・Å・※)

行ってきたのは、ちょうどひと月前の9月1日。
会期の初日でした☆


『朱漆「根来」-中世に咲いた華』展

MIHO MUSEUM (ミホ ミュージアム)
滋賀県甲賀市信楽町田代桃谷300
http://www.miho.or.jp/


滋賀県の山奥にある、秘密基地的な美術館MIHO MUSEUMで9月から始まった「根来」展に、漆業界人の団体ツアーでお邪魔してきました(o^∇^o)ノ

根来って、いままであんまり興味なかったけど、あ、いや、現在でも擦れた感じのワビサビみたいな観点では特に注目したりしないんですが・・・、凄いのがありましたよ、ホント ((((;゜Д゜)))

ずばり、No288の三ツ椀ですぅ~(●´ω`●)

何がすごいってこれ、玉縁のついた古いお椀が例によって朱が擦れて下の黒が出てる・・っていう根来な風貌なんだけれど・・、椀の内側にも外側にも塗膜の亀裂が入ってないような状態だったんです。

「何をあたりまえな?」って感じですが、根来を模して作られた新しい時代の品ならまだしも、出自の明らかな根来、あるいはそれに類する今回の展示物の作られた年代を考えると、通常は素地の木材の乾燥による寸法変化に塗装と下地のうるし膜が追従できなくなり、亀裂が入ります。

これは塗装用語では「チッピング」とか「クラッキング」とか言われる状態で、漆用語では「断文(だんもん)」と言うそうですが、やはり今回展示の多くにも見られます。

ところが、このNo284、No288の椀にはそれがないんですね~。

「ゴツッ!!」っとでかい音をさせながらガラスに頭をぶつけて、係員がすっ飛んでくるくらいに寄って見た(痛かった)感じでは、木目のヤセがうっすらと見える以外には布等が張られいるような感じも無く、きれいに(という表現が妥当かどうかは悩ましいですが)朱が擦り減って黒が出ている椀・・といった印象です。
つまり、その状態で、今でも普通に椀として使えるコンディションにあるんです。

他の展示物では、亀裂の入った漆膜が素地から剥離しているものが多々ある中で、この椀は椀としての機能を保ったまま展示されているわけです。

ってなわけで、この椀の素地材料や木取り、塗膜構成に大いに興味をひかれた訳だったのです。

もちろん、漆業界の団体で行ったので、今回のMIHOの豊富な根来の展示の中で、皆さんおもいおもいに引っ掛かった品があったのですが、私の場合はこの椀の前でずっと大騒ぎをしていました(笑)
「おいおい、こいつはヤベーよ、スゲェーよ」・・と。

実はこの一年、「椀」について色々と考える機会があったせいか、このNo288はひとつの答えにさえ思えました。
これが、後年になって根来調に作られた贋作ではない限り、「素地のあり方」「塗膜のあり方」の大きな指針を示してくれたように思えました。
いえ・・、正確には、(私が)「そう考えていて、既に制作をスタートしている仕掛のモノ」に対して、「OKそれだよ、その方向性でいいんだよ」と、背中を押してもらったような、そんな風に感じました。

それはつまり、「塗膜を破壊しないような寸法安定性の高い素地」と、「素地の寸法変化に対応できる可撓性の高い漆膜」の組み合わせです☆

この辺は語りだしたら長いくせに、うまく整理して話せないくらいに思索がこんがらがっているので、おいおい現物を使ってご紹介させていただきたいと思います♪


さてこの「根来」展、9月1日~12月15日までの開催期間ですが、会期が四分割されていて、クールごとに展示物の入れ替えが行われるようです。
【展示スケジュール】
http://www.miho.or.jp/japanese/collect/archives/2013/aulist.htm

んでもって、残念ながらNo288の展示はもう終了していて、なんともう再展示出されませんΣ(°д°;;)
もっと早く報告記事を書くべきでした。。
ごめんなさい・・・(ノд・。)

でもでも、1期では展示されていなかった未だ見ぬ面白いものが展示替えで登場しているかもしれませんっ☆☆

ってなわけで、また行ってみたいです!!